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昔の家は、木や土や石など化学物質がない材料でつくられていました。その為、現代病とも言われているシックハウス、アトピーやぜんそくといった病気はほとんどありませんでした。調湿効果や、香りによる血圧の低下作用、森林浴効果など、木には人にやさしく健康的な効果がたくさんあります。
せっかく家を建てるからには、快適で、気持ちのいい家にしたいとみなさん思われていると思います。
快適な家とは、住む方が健康で、安全に暮らせる家。
最近の住宅の高性能化で「高気密で高断熱の家」と聞くと息苦しく感じるのは私だけでしょうか?
C値という言葉をご存じでしょうか。家の壁、天井、床のどれだけの隙間があるかを値にした数字です。1㎠あたりの隙間を減らして密閉度合いを測ります。各メーカーはその密閉度合いを売りにして、どれだけ密閉できるかを競っています。たぶん私がその高気密な家に住むことを想像すると、息苦しく感じて、年中窓を開けて過しているように思います。確かに密閉された空間で窓を開けなければ、冷暖房も良く効くはずです。
自然素材の建材は呼吸をしてます。素材には調湿作用が吸湿、放湿をしています。湿度が高くなると、湿気を吸い、乾燥しているときには湿気を放出し、室内の湿度を一定に保ってくれています。梅雨時や夏のじめじめ感は湿度が高く不快なものです。
OBさんから「外出から家に帰った時に家の中の方がすずしいです」という話をよく聞きます。実際には同じ温度でも湿度によって体感温度は変わってきます。気密性能を上げて、高熱費を節約するよりも、自然素材が持つ自然な働きでつくる空間の方が健康で安全に暮らせるのではないでしょうか。